例えば特定のSNSにおけるユーザー層の「愚民」性や「吊るし上げ」的動向を批判するのはわかるんだけど、しかしそういった類の批判においては、ウェブサービス上で採用されているアルゴリズムの問題や、運営者側の権限・責任等がスルーされがちであるように感じる。環境設定の問題がなぜ軽視されてしまうのか?
大衆批判、「愚民」批判、みたいなものが今後しばらく盛り上がるんだろうなという感触があり、それ自体は必要な部分があるとはたしかに思う。が、環境やシステムを対象化することが軽視され、バカは他人の足を引っ張ることしか考えないんだ、みたいな「愚民」論が広がっていくんだとしたら、ちょっとやだな。そもそもそういう批判、ちゃんと効力を発揮するのか? とも思うし。プレイするゲームのシステムを対象化する方法を共有していくことの方が、批判力を持ち得るんじゃないのかね。