内藤佐和子市長の「リコール騒動」。一連の流れを【偏りなく】、徳島県外の方にもわかりやすく説明します。まず、内藤氏は最初、「市民との対話」のある政治を公約に掲げ、対立する当時現職の遠藤氏を「対話してない」と批判し、当選しました。その他「ギャラを50%カット」なども公約に掲げていましたそしてわずか1999票の差で内藤氏が遠藤氏を破り当選。内藤氏は「史上最年少の女性首長」になりました。ここまではよかったのです。
ところが当選してまず最初に内藤氏はいきなり、既に決まっていた保育園整備事業を突然白紙に。育児しやすい徳島も市長は掲げていたため、市民は寝耳に水でした。当然、市民としては意見を聞いてほしい、どうしてそんなことを突然したのか説明してほしいと「対話」を求めましたが、「公務」を理由に、一向に集まった市民に対応しません。それどころか記者会見で「私が全員と対話?できないですよね」となんと逆ギレ。
さらに保育園を潰した理由としてなんと
「テレワークなどを推進するから」
という意味不明な説明をしはじめました。テレワークで働くなら普通ますます保育園の拡充が求められるはずなのですが......。
この時点で相当数の市民の怒り(特に育児中の親世代の怒り)を買い、リコール運動が発足しました。
その後も、県外メディアでは「最年少女性市長」として政治とジェンダーの問題などについて活発に発言を続けるも、市民の話は聞かず、突然、前市長個人に4億円の請求書をおくりつけたり(法的根拠ゼロ。ただの脅し、嫌がらせ)、阿波踊りの運営を依頼していたキョードーとの契約を一方的に破棄するなどむちゃくちゃを続けます。
公約についても一切守らず、給与50%カットという公約については、たった9ヶ月で全額支給に戻しました。そのことを記者会見で問われると記者をにらみつけながら「公約は50%カットでしたか?」と謎の逆ギレ。
「財政好転するまで」50%カットが公約でしたよね?というのが内藤氏の主張のようですが、まず選挙期間中、そうした条件を一切つけない「50%カット」のように誤解させる表現を多用していた上に、そもそも財政好転などしていないため、市民は驚きました。財政好転したらしいですが、市長の給与は満額支給になる一方、動物園の予算は大幅カットされています......。
他にも様々ありすぎるのですが、こうしたことが問題になりリコール運動がスタート。有権者71000筆を集めたものの無効票もあり(どのリコール署名でもそれくらいの無効票はある)、最終的には66000筆ということになりました。
ところが、今度はその署名簿を、内藤市長の支持母体の一つである、元・維新(今は維新すら離党)の岡市議が委任状も持たずにメモ。「委任状は明日持ってくる」ということですが「今、ない」のに個人情報を見せるのは大問題です。
さらに市長から委任状をもらった手下が十数人現れ順に署名簿をメモしていく事態にいたりました。そして今度は「署名の偽造」だとして内藤市長がリコール団体を「刑事告訴」した......という流れです。