鍋の論理。フロイトが『夢判断』第2章のなかで引いている話。
隣人から鍋を借りて壊した男が、釈明として、以下の3つの相互に矛盾する説明をしたという。
①鍋はそもそも壊れていない
②鍋は借りる前から壊れていた
③そもそも自分は鍋を借りてない
これらは明らかに相互に矛盾するが、このうちのどれか1つでも正しければ男は無罪になる。鍋の論理で言い返し、絶対に自分は間違ってない!とがんばる人間が多すぎて疲れる。 #post
『鍋の論理』でがんばる人たち、それでも「鍋を壊したのはあなたです」ってことを認めさせるようとすると、今度は「みんな壊してる」「じゃあ、あなたは壊してないのか」(責任の曖昧化)から始まり、「鍋を壊しちゃダメなら料理なんてできない」「じゃあ料理しないわ、するなってこと?死ねってこと?」(逆ギレ)を経由して、「壊したから何が悪い」(開き直り)に行く。
それでもそのすべてをかいくぐり、論理が尽きるまで行くと、今度は尽きた頃に「切電」するんだよな。電話だったら文字通り切るし、対面だったら机叩いて出ていく。そして次会ったときにはすべてメモリ消去してるので、また1個目の「そもそも鍋は壊れてない」から同じこと繰り返すんだよ……。 #scrapbox #post